ファイナンシャルプランニングの国家資格であるFP技能検定、人気の資格ですよね。
今回はその入り口であるFP3級について、初めての方でもどんな資格かわかるようにまとめてみました。
FP3級は、生きるうえで役に立つお金の知識を学ぶことができます!
本記事によってFP技能検定3級の概要が分かり、受検するかどうかのご検討に役立つと思います。
FP3級のざっくり概要
FP技能検定とは??
FP技能検定は、ファイナンシャルプランニング技能士の略です。
ファイナンシャルプランニングとは、お客さまの人生設計に基づいた資産設計についてアドバイスするお仕事。
なのでこの検定では、次のような資産形成に関わる知識全般について学ぶことが出来ます。
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理(主に保険のはなし)
- 金融資産運用(投資のはなし)
- タックスプランニング(税金のはなし)
- 不動産
- 相続・事業承継
検定は3級~1級があります。この記事は3級検定のについてまとめたものです。
受検資格は特に無し
2級以上は受験資格が細かく決まっているのですが、3級は特にありません。
試験は年に3回
毎年1月、5月、9月に試験が行われます。
それぞれ申し込み期間は約2カ月前に21日間あるので、その間に行います。
合格発表は試験から一カ月半ぐらいあとに行われているようです。
学科試験 & 実技試験
試験は学科試験と実技試験の二つからなり、両方の合格をもって検定の合格となります。
詳しくは後述しますね。
受検料
3級の場合の受検料は学科が3000円。実務が3000円。
一日で両方取るならば6000円となります。
合格率
2021年9月現在、合格率は過去直近5回の平均が、学科約84%、実技約82%でした(日本FP協会のデータから取得)。
難易度としては高くなく、普通に準備すれば合格できそうです。
ではここから、3級検定についてもうちょっと具体的な説明をしますね。
検定テストについて
学科試験と実務試験
試験は2種類、学科試験と実務試験があります。
学科試験は午前中に行われ、実技は午後に行われます。
両方の合格を持って3級の合格となるのですが、仮に片方だけにしか受からなくてもその合格は持ち越せますので、次回はもう片方だけを受験して合格すればよい、ということになっています。
どちらも筆記試験
学科と実技、などというと誤解を招きそうなのですが、3級と2級では実技も筆記試験なんです。
学科が基礎知識について問われるもの。
実技はキャッシュフローなどの実際の帳面やデータを用いて、実践的に知識を生かせるかのテストです。
出題形式
3級では、学科試験/実技試験ともにマークシートです。
いずれも6割以上の得点で、合格になります。
学科:60問(120分)
実技:20問(60分)
マークシートで120分って長丁場ですね。
3級に合格すると得られるもの
合格すると、次のような利点があります。
3級FP技能士を名乗れる
正式名称、3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)を名乗ることができます。
名刺などに書くことができるようになるのです。
FP技能士は国家資格です。更新などが無いため、一度取得すれば一生有効なんですよ。
2級受験資格
FP技能検定2級の受検資格となります。
ちなみに、3級合格無しに2級を受けるには、他の資格や実務経験2年などが必要になります。
技能士カードの交付を受けられる
希望する人はファイナンシャル・プランニング技能士カード(FP技能士カード)の交付を受けられます(有料)。
ちょっとだけ複雑な注意点
ここでちょっとだけ注意!
FP技能検定はとあることに起因して、ちょっと複雑なのです。
それはなにかというと・・
2団体が主催している
実はFP技能検定は、次の2つの団体が主催しているんです。
・日本FP協会
・ 一般社団法人 金融財政事情研究会(通称きんざい)
もともとそれぞれ別個にファイナンシャルプランニングの資格を実施していたところ、新しくFP技能検定を策定することになったので、実績のあるこの二つの組織が担当することになった、という背景のようです。
なにか違いがあるの?
FP3級に申し込む場合も、どちらかの組織から申し込むことになります。
ではどちらがいいのか?どんな違いがあるのか?
- 検定試験においては、大きな違いはひとつだけ
- 実技の問題が異なる
- それ以外の試験の日程、学科試験問題の内容、受検料、合格したら取得できる資格など全て同じ
では実技問題は何が違うのでしょうか。
実技問題の違い
二つの組織で実技問題の科目が異なります。
科目 | 内容 | |
日本FP協会 | 資産設計提案業務 | 包括的な資産設計の立案・実行援助のため、 ライフ、リスク、金融、タックス、不動産、相続の6分野に加え、 提案書関連・コンプライアンスを含めた 資産設計の提案に対応する位置付けの試験 |
きんざい | 個人資産相談業務 | 個人のライフプラン策定、金融資産選択、不動産の有効活用、 相続・贈与等における問題点を把握し、 その相談に答えるという位置付けの試験 |
きんざい | 保険顧客資産相談業務 | 特に保険商品を有する顧客等に対する ライフプラン策定等に関する相談に答えるという位置付けの試験 |
正確な情報にしたかったのでちょっと分かりづらい文章ですみません。
日本FP協会から申し込むと一択、きんざいでは2つの科目からひとつを選ぶことになります。
特徴的なのがきんざいの保険顧客資産相談業務。
保険商品に特化しているので、これを選びたい方はきんざいがよいでしょう。
あとはそれぞれの実際の問題を見て決めるのも良いかもしれません。
日本FP協会の過去問はこちら。
きんざいの過去問はこちら。
カード発行手数料の違い
FP検定に合格すると、FP技能士カードを発行することが出来ます(手数料が必要) 。
この手数料がFP協会ときんざいで異なります。下記はいずれも3級カードの発行手数料です。
まとめ
今回はFP技能試験3級の概要について、まとめてみました。
合格率が80%を超える筆記試験ですので、正しく準備すればちゃんと一発で合格できそうな検定であると言えそうです。
参考になりましたら幸いです。